花の名前には、さまざまな由来があります。
今回、ご紹介するのは、サルスベリ。漢字で「百日紅」と表されるのは、夏の厳しい日差しのなか、「百日=長い期間」赤い花を咲かせることに由来しています。そして、お隣の韓国や中国には、「百日紅」にちなんだ悲しい恋の物語が伝えられているそうです。
「ある海岸に近い村では、毎年、水難を避けるために竜神に娘を生贄として捧げる風習がありました。
ある年、生贄として選ばれたのは長者の娘。どんなに悲しみにくれても、長者の娘であっても、定めを変えることはできません。覚悟を決めた娘は、海岸で竜神を待ちます。そこに通りかかったのは、旅の途中の王子です。美しい娘に一目で恋に落ちた王子は、勇敢に竜神に立ち向かい、見事、討ち果たしたのです。旅の途中だった王子は、百日後に娘を迎えに来ることを約束して旅を続けます。
ところが、百日後に戻ってきた王子は、娘が亡くなったことを知ります。どんなに嘆き悲しんでも娘は戻って来ることはありません。やがて、娘のお墓から1本の木が芽を出し、紅い可憐な花を咲かせます。それを見た村の人々は、「百日の間、王子の帰りを待知続けながら約束を果たせなかった娘の生まれ変わりと、その木を「百日紅(ひゃくじつこう)」と呼ぶようになりました」
夏の暑さに負けずに花を咲かせるサルスベリは、強い花のイメージがありますが、実はこんなロマンティックな伝説が隠されているのですね。
サルスベリの花言葉:『雄弁』『愛嬌』『不用意』
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サルスベリ(百日紅)の花の色の種類(知らずに切って慌てないための庭木の剪定専門サイト)
- 呉市の天然記念物に指定されました
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(エバーグリーン編集部 愛垣)
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