今回は、変った名前の「ノコギリソウ」を紹介します。山地の草原で普通に見られます。
- キク科ノコギリソウ属の多年草で温帯~寒帯に生育し、北海道から本州に分布します。
- 茎は叢生(そうせい・むらがり)し、高さが50cm〜1m程度になります。
- 葉は柄がなく、長さ6〜10cm、幅7〜15mmの大きさで、基部が茎を抱くようになります。櫛の歯状に深く裂けた裂片そのものも、鋭い鋸歯(きょし)になっています。
- 花期は7〜9月で、3つ目の写真のように、茎の頂部に密集するように散房花序を作ります。
- 白い部分の舌状花は5〜7個付きます。
吹き抜ける風に揺れる白い花をながめたり、花の香りをかぎながら、茎や葉っぱにそっと触れてみてください。櫛の歯状の葉や茎には軟毛が生えているので、触れた感触が新鮮さをもたらしてくれるでしょう。
目だけでなく、指先の感触や頬・身体全体で「ノコギリソウ」と高原の自然を受け止めてみてはいかがでしょう?
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))
- 前の記事を読む(植物関連オススメBook〜2019夏)
- 次の記事を読む(乙女湖ロードの高原に淡紅色に映える)