[カミツレ]お庭レシピ 第14回 ハーブ編・お茶以外の楽しみ方を|キク科コシカギク属|エバーグリーン

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たくさん育ったハーブを上手に楽しみたい

初夏、ハーブのシーズンです。今年筆者の小さな庭にはカモミールが多くの花を咲かせました。「カモミールか……。でもカモミールってお茶にしかできないのでは?」と思っている人も少なくありませんよね。そこで、今回はカモミールシロップでシロップを作ってみましょう。

庭先のカモミール

庭先のカモミール

摘んだカモミールの花

摘んだカモミールの花

 

カモミールは生を使うから優しい香りに!

カモミールシロップの作り方はとっても簡単です。

まず、カモミールの花だけを摘み取り、軽く水洗いしておきましょう。片手いっぱい分のカモミールの花を使うなら、小鍋に100ccほどの水と25~50gほどの砂糖を入れて煮溶かします。

水が半分の量ぐらいになるまで火にかけシロップ状にします。そこに軽く水洗いしたカモミールの花を入れ、すぐに火を止めフタをします。その後4~5時間ほどフタをしたまま放置し、茶こしなどを使って花とシロップを分けます。

出来上がったカモミールシロップは、ペットボトルなどに入れて冷蔵庫で保存。1週間程度で使い切るようにしましょう。また、冷凍庫で凍らせても保存できます。

茶こしなどでこす

茶こしなどでこす

シロップのできあがり

シロップのできあがり

 

使い方は、お湯やお水、炭酸で希釈したり、かき氷などに使ってもいいでしょう。

同様に、ミントやレモンバームなどでもシロップは作ることができます。ドライハーブでも作ることは可能ですが、香りはまったく違ってしまうので庭先などで育てた生のハーブから作るようにしましょう。シロップではありませんが、砂糖を入れずに作ればバスハーブにもなります。

 

カモミールってどんなハーブ?

カモミールはキク科の1,2年草。日本では1年草として扱われることが多く、秋にタネを撒いて育てることができます。もちろん、苗も売られていますので苗から育ててもいいいでしょう。また、成長期には挿し木で増やすこともできます。

まさにこの梅雨どきの蒸れには弱いので、ジメジメ時期に入ったら思い切って切り戻すことで長期間花を楽しむことができます。カモミールには、今回紹介した白い花が咲くジャーマンカモミールローマンカモミールと、黄色い花を咲かせるダイヤーズカモミールがあります。ジャーマンカモミールにはアズレン(精油成分)が含まれており、これは皮膚によいとされスキンケア用品の表示にカモミールエキスと書かれているものがあります。また、バラを育てるときなどにコンパニオンプランツ(互いによい影響を与える植物)として植えることで、バラに付くアブラムシをカモミールに集めることができるのだとか……。

 

庭先のハーブは上手に利用したいもの

庭先でハーブを育てていると、周囲の人から雑草とまちがわれ、畑が雑草だらけと思われてしまう可能性も少なくありません。気になる場合は少し大きめにハーブと看板を出して植物の名前を書いておくと、植物の名前も覚えてもらえて一石二鳥かもしれませんね。また、たくさん茂ったハーブはドライハーブにしたり、ドライハーブをさらに粉末にすることで上手に保存することができるので試してみてください。

 

(グリーンアドバイザー/ハーブコーディネータ ふじえりこ)


 

摘んだカモミールの花