「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、日本で美人を表すことば。しかし、西洋で理想の女性が兼ね備えているのは「バラの美」「ユリの威厳」「スミレの謙虚と誠実」なのだそうです。
ということで今回は「スミレ」のお話です。
河川敷や土手、公園、広場などでふと足を止めた時、足元に小さな紫色の花が咲いているのに気づき見てみるとスミレだった……という経験は、誰もがあることではないでしょうか。花は1〜2cm、丈も高くて20cmほどという小さな花に、女性の美を重ねるとは、西洋の文化もさすがというところでしょう。
スミレと聞くと、紫色の小さな花が思い浮かぶものですが、写真に撮っていると少しずつ違っていることに気づきます。事実、スミレ科は15~20属、スミレ属は400~500種あるといわれています。
病害虫にも強いのですが、湿度が高いとカビなどが発生したり、アブラムシや蝶の幼虫に葉を食害されたりすることもあるようです。とはいえ、日本には、北海道から九州まで広く自生しており、早いところは2月から、5月くらいまで花が咲いています。暑さにはやや弱いようですが、耐寒性もあり鉢植え(盆栽)でも育ちますので、初心者でも育てやすい花のひとつといえます。
春は、園芸店はもちろんスミレの苗が手に入る時期です。植木市で珍しい種類を探してみるのもおもしろいかもしれません。最近は、いい匂いの種類のスミレも出回っているようなので、私も育ててみようと思います。
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(エバーグリーン編集部 愛垣)
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