サンカヨウ

サンカヨウ属 サンカヨウ
学名： Diphylleia grayi

〔基本情報〕
林内や林縁の湿り気のある場所でみられる高さ30～60cmの多年草。
地下に這う太い根茎をもちます。
茎や葉に縮れた毛がはえます。
葉はふつう2枚だけ出て互生し、下の葉は長さ20～30cm、幅30～35cmの腎円形で2裂し、長い葉柄が楯状につきます。
上の葉は下の葉より小さく、葉柄はごく短く、楯状にはつきません。
葉の縁には欠刻状の鋸歯があります。
茎先に集散状の花序を出し、径2cmほどの花を数個つけます。
花には花弁はなく、白色の萼片が花弁状にめだち、雨に濡れると透明になります。
果実は長さ1～1.3cmの楕円形の液果で、熟すと白粉を帯びた青紫色になり、甘酸っぱくて食べられます。

〔利用〕
根茎を薬用にします。

〔栽培〕
増殖は実生によります。
半日陰～日陰で水はけ・水もちのよい肥沃な土壌を好みます。
地植えの場合は落葉樹の下に植えるとよいです。
水やりは鉢植えの場合は春から秋は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、冬は控えめにします。
地植えの場合は晴天が続いて乾燥しないかぎりは降雨にまかせます。
施肥は早春に緩効性肥料を置き肥します。
病虫害は特にありません。