アボカド

アボカド属 アボカド
学名： Persea americana

〔基本情報〕6～25mほどの常緑低木または高木。
葉はらせん状に互生する単葉で、長さ5～30cm、幅5～15cmで形や大きさは変化に富みます。
葉の縁は全縁で羽状の葉脈が目立ち、裏面は灰色を帯びます。
葉柄は1.5～5cmです。
枝先の葉腋から円錐花序を出します。
花は径1～1.5cmで、花被片は6個です。
花柄や花被片にはやわらかい黄緑～淡黄色の毛が密にはえます。
果実は長さ7～20cmの楕円状卵形～洋梨形、果皮は革質で厚く、光沢のある黄褐色から暗紫緑色、細点が目立つものからいぼ状突起におおわれるものまで様々です。
果肉は黄～黄緑色で食べられます。
種子は1個で大きな球形です。
メキシコ系、グアテマラ系、西インド諸島系あるいはその雑種などの系統があり、多くの栽培品種が区別されています。

〔来歴〕中南米では数百年以上前から栽培されている熱帯果樹。1600年代にスペインなど各地へ広まり、アジアへは19世紀中ごろに広がったとされます。

〔利用〕果肉はビタミンA、B、Eやカリウムを含み、「森のバター」といわれるほど油分と滋養分に富み、生食したり、サラダなどに利用します。

〔栽培〕増殖は実生や接ぎ木によります。
種子をきれいに洗った後、とがっている方を上にして、球根の水栽培の要領で日当たりが良い場所で育てると、容易に発根・発芽します。（冷蔵貯蔵すると発芽率が落ちます。）
日当たりと水はけがよい場所を好みます。
熱帯性のため寒さに弱く、暖地であれば戸外での越冬も可能ですが、鉢植えで管理するほうが無難です。