園芸ショップやホームセンターに行くと、秋まきの種が並んでいます。その中に、見慣れない言葉を見つけました。植物の名前の上に「緑肥」と大きな文字。その植物の名前は、ホワイトクローバーとクリムソンクローバ。
近くにあった説明書きを見てみると、
「緑肥の力で元気な畑に」
と書いてあります。その下には
「畑の雑草を防止し、緑や花でおおわれるきれいな景観に」
「土と一緒に耕して、有機質肥料として土壌改良に」
との説明文。
緑肥作物としてのクローバー
クローバーといえば、公園の広場などに勝手に生えている草かと思っていましたが、わざわざ種を蒔き、意図して植える場合もあるということを初めて知りました。
そこで、家に帰ってもう少し詳しく調べてみました。緑肥とは、
植物を枯らしたり腐らせたりせずに、収穫してそのまま土にすき込み肥料にすること、またはその植物のこと。
土の中で発酵、分解することで有機物を補給し、微生物の働きで土の水はけや保水力がアップし、ふかふかのよい土になるのだそうです。また、病害虫の多発が抑えられ雑草が生い茂るのも防ぐので、農薬散布が不要になり、環境にもやさしい方法なのだとか。青々としたままの植物を土にすき込んで肥料にするなんて、驚きです。
とはいえ、どんな植物でもすき込めば同じ効果が得られるわけではないようです。クローバーなどマメ科の植物は、土壌を肥沃に、マリーゴールドなどキク科の植物は、病害虫対策に特に効果的といったように、それぞれ目的にあった植物が緑肥作物として植えられているようです。
田んぼのレンゲソウも実は緑肥のため
田植え前の春先の田んぼがレンゲソウの花畑になっているのも、同じく緑肥にするためなのだそう。無知な私は、春になると、田んぼは自然にレンゲ畑になるとばかり思っていましたが、稲刈り後の今の時期に種を蒔いていたからなんですね。
また、北海道などでは、夏になると畑一面にひまわりが咲いている光景が見られるそうですが、これも緑肥作物として育てられている場合が多いのだそうです。
ちなみに、家庭菜園で緑肥にする場合は、ホワイトクローバは生育は旺盛すぎて管理が大変になることがあるので、赤い花のクリムソンクローバーのほうがおすすめだそうです。
- クローバーの花言葉:「私を思って」「幸運」「約束」「復讐」
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