春先から咲き続けているソープワート。春には白かった花の色も、夏になって日差しが強くなるにつれ、ピンク色が濃くなってきます。花の色の変化も不思議なソープワートですが、もっと面白いのが、その名の由来となった使い方です。
ソープワートは、直訳すると「せっけん草」。和名では、シャボンソウといいます。ソープワートの根や葉には、サポニンという成分が含まれています。これが水に溶けると泡が出てせっけん状になることから、この名が付いたといわれています。ヨーロッパでは、地下茎を掘り起こし乾燥させたものをサポリアナ根と言い、現在でも実際にデリケートな繊維を洗うのに使っているのだそうです。
ソープワートのせっけんを作ってみました
参考にしたのは、こちらのサイトです。
ソープワートの葉や茎は、水につけて強く揉むだけでも泡は立ちますが、さらに泡立ちのよいせっけんにするために、さらにひと手間かけるとよいことを知り、試してみました。
<ソープワートのせっけんの作り方>
- 根や葉、茎を鍋に入れ、ヒタヒタの水を加え、30分ほど煮出します。
- そのまま冷めるまで待ち、冷めたら根や葉、茎をざるでこします。
- 残った液体を、よくかき混ぜます。
泡だて器で1分ほどかき混ぜると、たちまちメレンゲのようにきめ細やかでしっかりした泡がブクブク。想像以上の泡立ちに思わず感動しました。
ソープワートをせっけんとして使う時の2つの注意点
ただし、この泡の下の水は濃い緑色。淡い色の衣類を洗うと緑に染まってしまうかもしれません。また、ソープワートの主成分であるサポニンには毒性があります。お子さんやペットがうっかり口に入れないように、十分注意が必要です。とはいえ、ふつうに育てたり、せっけんとして使用したりするくらいなら、問題ないそうです。
泡の成分は、主に根に多く含まれているので、せっけん作りには根を多めに使うとよいようです。今回、私は葉と茎だけを使いましたが、本格的にせっけんとして使ってみたい方は、ぜひ根っこも使ってお試しください。
ソープワートのせっけん作りは、童心に帰ってとても楽しかったのですが、元来面倒くさがりの私。せっけんとしては使うには手間がかかりそうなので、わが家では、ソープワートは、もっぱらかわいい花の観賞用として楽しむことにします。
エバーグリーン編集部オススメサイト
- ベニシアさんはレースのカーテンを洗うそうです。
猫のしっぽ カエルの手・選「古都の心を伝える」2016年9月21日再放送(NHK Eテレ)
- ソープワートにもいろんな品種があるんですね。
- 神戸では9月が見ごろのようです。
ハーブ園のみどころ ハーブ・花カレンダー(神戸布引ハーブ園)
(エバーグリーン編集部 まえだ)
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