[タムラソウ]秋の気配を告げる花|キク科タムラソウ属|エバーグリーン

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今回は、山野の草原で多く見られる「タムラソウ」を紹介します。
キク科タムラソウ属の多年草で、北海道と沖縄を除く日本全国に分布します。日本以外では、地中海から西アジア地方に多いといわれています。

タムラソウの蕾

タムラソウの蕾

 

撮影場所は“乙女湖ロード”とその周辺の草原で、すべて8月下旬に撮りました。花期は8~10月といわれていますが、標高が約1,600~1,700mの高地であるこの場所では、8月下旬~9月中旬が見ごろでしょう!

同じ仲間のアザミ属のノアザミに似ていますが、刺がまったくないので顔や手を近づけてもケガをする心配はありません。ノアザミは春の終りごろから咲き、これと入れ替わるようにタムラソウが咲くことになります。

咲き始めたタムラソウ

咲き始めたタムラソウ

 

特徴は、何といっても長く伸びる花柄ですね。上の写真にそれがよく現れていると思います。葉は薄く棘はまったくありません。両面には細毛が生えています。花には芳香があり、蝶や昆虫が集まってきます。約1.5mの高さになる茎の表面には縦縞がついており、手触りがおもしろいです。薄い葉とその両面の細毛や蕾・開花した花の触覚も独特感があります。みなさんも棘のないアザミに似た花を楽しんでは如何でしょうか?

一分咲きと満開

一分咲きと満開

もう少しアップで

もう少しアップで

 

タムラソは漢字で「田村草」と書きます。ほとんどのものには名前の謂れがありますが、この野草はその謂れが不明となっているのが不思議ですね。もしご存じの方がいらっしゃれば、ぜひ教えてください。

 

山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))


 

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