陽当たりがよく、やや湿気を帯びた野原や道端で見かける「カキドオシ」を紹介します。 シソ科カキドオシ属のつる性の多年草で北海道から九州に分布します。別名レンセンソウ(連銭草)、カントリソウ(癇取草)とも呼ばれます。
花期は4〜5月で写真のように茎が直立しています。花が終るころから茎が伸張するに伴って横に倒れて(つる状に)伸びていきます。葉っぱは、夏には4〜5倍の大きさになります。
カキドオシは古くから生薬として利用されています。小児の癇の薬として知られていますが、昨今は健康に良いとされ、カキドオシ茶やカキドオシ酒などにも用いられているようです(ダイエットにも効果があるとの評価も)。
私たちが行なっている森林セラピーでは、カキドオシをよく使います。野草のなかでも芳香性が強く、お客様からは “草がこんなに良い香りを持っていることにビックリ” “草らしからぬ甘い香りが強い” という感想を多くいただきます。
また、茎や葉に細かな毛が付いているので柔らかな手触りにも感心を示していただけます。道端などでカキドオシを見かけたら、ちぎった葉っぱの香りを確かめてみてください。
(山梨市森林セラピー推進協議会 森林セラピスト / 四十物治夫(あいものはるお))