「ステイ・ホーム!」ってことでお家時間がまだまだ続いています。お散歩ついでにその辺の草に目がいくようになりましたよ。食べられるかしら? 目指せ、自給自足! なんてことをついつい考えつつ……そんな筆者の目にとまったのがヨモギです。
ヨモギ茶を つくるつもりが 灸になる
ヨモギを摘んで、乾燥させて、焙じて……と、いつものようにお茶にするつもりでいたのですが、手でもみながら焙じていたら「あんれまぁ~、ダンゴみたいになってきた! なんてこった!」ということで、このダンゴ、なんとなくどこかで見たことがあるゾ。
と、ネットで検索……えっ、これってもぐさ?あのお灸で使うもぐさなの?ちょっとびっくりです。ふわふわした感じで、綿みたい!触っているだけでヒーリング効果。ということで、今回はちゃんと調べてヨモギから「もぐさ」とお料理にも使える「ヨモギパウダー」の作り方をご紹介します。
ヨモギは先端を摘みましょう
ヨモギは先端を摘むようにしましょう。道路などで見つけたときは除草剤などがかかっていないかチェック!もちろん、お散歩中のワンコのウンチやおしっこが気になる下端のほうは要注意です。
摘んだヨモギはきれいに洗い乾燥させます。筆者は乾燥器を使っていますが、天日干しでも乾燥できます。
乾燥させたヨモギは葉だけにして、フライパンを人肌程度に温めて焙じます。手で軽くもみながら、ヨモギの香りがでるまで焙じていくと、だんだんダンゴ状になってきます。
このまま焙じながら粉を落としていくのもいいのですが、それでは時間がかかるので、ひとまとめにしたらフードプロセッサーに入れます。数秒間粉砕し、ザルにあげてふるうと粉が落ちます。この粉がヨモギパウダーです。
粉砕してふるうを、何度も何度も繰り返していくと、ふわふわのヨモギの綿のようなものができます。これがお灸につかわれるもぐさになります。その昔は、乾燥させてヨモギを臼で砕き、葉裏の毛のみにする作業を何度も行いフカフカの綿毛にしたのだとか。ちなみに、お灸の歴史は2000年以上前からあり、三国志のなかにも登場しているそうです。
ヨモギのパワー!
ヨモギのパワーを実際に体感したのは子どもの頃のこと。すでに他界した祖母が死にかけている金魚を別の器に入れ、そこにヨモギの絞り汁を入れたらなんと金魚が元気に泳ぎだしたのを見たからです。調べてみると傷口にヨモギの葉をもんで汁をつけて止血したり、虫さされやかゆみ止めなどにも使われていたのだそうです。乾燥したヨモギは、艾葉(がいよう)と呼ばれる生薬に。西洋でもハーブの代表とされています。
ヨモギパウダーでヨモギ白玉
もぐさを作っているとヨモギパウダー(ヨモギ粉)ができます。捨てちゃうなんてもったいない。ネットでも販売されていますが、それなりのお値段です。ちなみにこのヨモギパウダー、お風呂に入れたりもできますが、ヨモギパンやヨモギダンゴ、ヨモギ白玉などを作るときに使えます。ヨモギの白玉を作りたい場合は、上新粉にヨモギパウダーを混ぜ、好みの大きさに丸め茹でたらできあがりです。昭和世代の方は、昔ながらの懐かしい味が楽しめます。
(グリーンアドバイザー ふじえりこ)