ユリオプスデージー(学名:Euryops pectinatus)は南アフリカ原産の常緑低木です。
晩秋〜春にかけて鮮やかな黄色い花を咲かせます。見た目はマーガレットに似ています。基本は一重咲きですが、八重咲きの園芸品種もあります。よく枝分かれして茂り、高さは1メートルほどに生長します。枝や葉、つぼみには白い毛が生えて銀白色に見えます。丈夫であまり手間もかからないからか、街角や公園に植えられているものをよく見ます。
南アフリカ原産と聞くと寒さに弱そうなイメージを受けますが、なかなか耐寒性は強く、マイナス5℃くらいまで平気です(凍結や寒風でダメージを受けて、枯れこむことはあります)。関西平地では地植えや屋外栽培でも問題なく育ちます。生垣に仕立てられたものも見たことがあります。
筆者が好きな植物のひとつで、興味のある方はぜひ育ててみてほしいと思っています。では、どんなところに魅力を感じるのかその理由を説明します。
1.冬に開花する
冬は花の少ない季節ですが、そんな季節にユリオプスデージーは花を咲かせ(正確には冬だけではなく、晩秋〜春の間)、庭や街角にちょっとした彩りを添えてくれます。真冬でも鉢花などは出回りますが、屋外でガンガン花を咲かせてくれる植物はあまりないので、そういう点で貴重といえます。
2.花のない時期も葉が美しい
切れ込みのある銀白色の葉が美しく、花の咲いていない時期も鑑賞価値は高いです。特に新芽に近い部分は白い毛が密生してキレイです。
園芸では葉色の美しい植物をカラーリーフと呼びます。さらに、そのなかでも銀白色の葉をもつ植物はシルバーリーフといいます。ユリオプスデージーもシルバーリーフの一種といえるでしょう
以上のような園芸的魅力をもつ植物です。
冒頭で『常緑低木』と説明しましたが、あまり樹木っぽい見た目ではありません。しかし、大きくなった株を見ると、枝や幹が樹皮に覆われていて「ああ、やっぱり木の仲間だ」となんとなく納得できます。
おしまいに思い出話をひとつ。拙宅の庭(集合住宅の1階)にも20年ほど前、ユリオプスデージーが植えられていました。それなりに大きく生長して冬に花を咲かせてくれていました。しかし今はありません。住宅の改修工事のときに処分してしまったのか自然に枯れてしまったのか、よくは憶えていません。街中で見かけるたび、「わが庭のユリオプスデージーはどうして絶えてしまったのだろう?」と考えてしまいます。
(ヤサシイエンゲイ 小林昭二)