ナンキンハゼ

ナンキンハゼ属 ナンキンハゼ
学名： Triadica sebifera

〔基本情報〕
高さ15m、径35cmほどになる落葉高木。
植物体を傷つけると白い乳液が出ます。
樹皮は縦に不規則に裂けます。
若い枝ははじめ緑色です。
葉は互生する単葉で、長さ3.5～7cmの菱状卵形となり、先端が尾状に長くとがります。
葉の縁は全縁です。
葉柄は長さ2～8cmで、葉とのつなぎ目に腺点が2個あります。
葉は秋に紅葉します。
花には雄花と雌花があります。
枝先に長さ6～18cmの総状花序をだし、花序の上部に多数の雄花、下部に1～3個の雌花をつけますが、雌花がつかないこともあります。
雄花・雌花とも花弁はありません。
雄花には長さ1.5～3mmの柄があり、萼は皿状で浅く3裂して、2本の雄しべがあります。
雌花には2.5～3mmの柄があり、萼は3裂して、3個の花柱があります。
果実は径1.5cmほどの扁球形の蒴果で、まるい3稜があり、熟すと裂けます。
種子は卵形で白い蝋質の仮種皮に包まれます。

〔利用〕
有毒ですが、種子の脂肪を石鹸や蝋燭の原料、根皮や果実を薬用にします。
また家具材や器具材にもされます。

〔栽培〕
増殖は実生によります。
関東以西の暖地が植栽適地です。
日当たりと水はけのよい場所であれば土質を選ばずよく育ちます。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、地植えの場合は降雨にまかせます。
施肥は寒肥として有機質の肥料を施します。
病虫害は特にありません。