シラキ

シラキ属 シラキ
学名： Neoshirakia japonica

〔基本情報〕
山地のブナ林や低山の二次林などでみられ、特に渓流沿いなど湿り気のある場所に多い高さ4～6mの落葉小高木。
植物体を傷つけると白い乳液が出ます。
樹皮は灰白で縦に浅く裂けます。
葉は互生する単葉で、長さ7～17cmの卵状楕円形となり、先端がとがります。
葉の縁は全縁です。
葉柄は長さ1～3cmほどで無毛、葉とのつなぎ目または葉の基部に腺点が2～4個あります。
葉は秋に紅葉します。
花には雄花と雌花があります。
枝先に総状花序をだし、花序の上部に多数の雄花、下部に1～3個の雌花をつけますが、雌花がつかないこともあります。
雄花・雌花とも花弁はありません。
雄花には長さ2.5～3mmの関節がある柄があり、萼は皿状で、2～3本の雄しべがあります。
雌花には長さ7mmの柄があり、萼は3裂して、3個の花柱があります。
果実は径1.8cmほどの扁球形の蒴果で、まるい3稜があり、熟すと裂けます。
種子は球形で淡い褐色地に黒褐色の虎斑模様となります。

〔利用〕
根皮を薬用とします。
種子から得られる油は灯用や整髪用に利用されました。
材は細工物などに利用されます。

〔栽培〕
増殖は実生によります。
日当たりと水はけのよい場所であれば土質を選ばずよく育ちます。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、地植えの場合は降雨にまかせます。
施肥は寒肥として有機質の肥料を施すほか、鉢植えの場合は生育具合を見ながら花後にお礼肥を施します。
病虫害は特にありません。

〔備考〕
名は材木が白いことよるとされます。