ムラサキ

ムラサキ属 ムラサキ
学名： Lithospermum erythrorhizon

〔基本情報〕
日当たりのよい乾いた草地にはえる高さ40～70cmの多年草。
全体に粗い毛がはえます。
根は太くゴボウ状で、シコニンという紫色の色素を含み、乾くと紫色になります。
葉は互生する単葉で、長さ3～7cmの披針形となり、無柄、表面は平行な脈に沿って凹みます。
葉の縁は全縁です。
茎が上部で枝分かれし、葉状の苞の腋に径0.4cmの白色の花が咲きます。
花冠は5裂して平らに開き、喉部に突起があります。
果実は分果です。

〔来歴〕
『万葉集』にその名があります。

〔利用〕
根は紫根（シコン）として薬用にするほか、染料として古くから利用されています。

〔栽培〕
増殖は実生によります。
植栽には冷涼な地域や昼夜の温度差が大きい地域が向きます。
日向～半日陰で水はけがよく深い耕土を好み、夏に半日陰になるような落葉樹の下などが適します。
鉢植えは深鉢を用いるほうがよいです。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、地植えの場合は夏に晴天が続いて乾燥しないかぎり降雨にまかせます。
病虫害としてはウイルス病、炭疽病、アブラムシ、キスジミノハムシなどがあります。