ノボタン

ノボタン属 ノボタン
学名： Melastoma candidum var. candidum

〔基本情報〕
乾いた草地や林縁にはえる高さ1～1.5mの常緑低木。
全体にやややわらかい剛毛が密にはえます。
枝には4稜があり、断面が四角形状です。
葉は対生する単葉で、長さ5～14cm、幅2～7cmの卵形～長楕円形で葉先が鋭くとがり、3～7本の葉脈が目立ちます。
葉の縁は全縁です。
花は枝先の集散花序につくか単生し、紅紫色の5弁花まれに4弁花で、径6cmほど、まれに白花もあります。
雄しべは10個あり、5個ずつ長短に分かれます。
果実は長さ1.3cmほどの球形、やや肉質の液果で、上部に萼の痕が冠状に残ります。

〔利用〕
薬用として利用されます。
熟した果実は甘く、食べられます。

〔栽培〕
増殖は実生、挿木により、挿木は高温期であればいつでも可能で発根も容易です。
関西以南であれば霜除けをすれば地上部は枯れますが、翌春にまた芽吹き、露地栽培が可能です。
寒冷地では鉢植えにし、日当たりがよい室内に取り込みます。
日当たりと水はけがよい酸性の土壌を好みます。
強い西日があたる場所は避けるようにします。
水やりは水切れしないように注意し、鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、地植えの場合は夏に晴天が続き乾燥しないかぎりは降雨にまかせます。
施肥は春～秋に緩効性化成肥料を置き肥します。
枝がのびやすいので、開花後に切り詰めて整えます。
枝数を増やすと翌年以降の花数が増えます。
病虫害は特にありませんが、カイガラムシがつくことがあります。