クリスマスといえば、赤と緑が特徴的なポインセチアを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか!? しかし、最近、色鮮やかな花を咲かせる「フォーチュンベゴニア」もクリスマスの時期によく見かけるようになりました。
では、「フォーチュンベゴニア」って、どんな花を咲かせるのでしょうか? 夏に花屋さんで見かけるベゴニアと何が違うのでしょうか?
今回は、ほかのベゴニアと比べながら、「フォーチュンベゴニア」をご紹介させていただきます。「ベゴニア(Begonia)」はシュウカイドウ科ベゴニア属の半耐寒性多年草です。多くの園芸品種があり、茎や根の形状によって木立性、球根性、根茎性三種類に分けられています。
その中で「フォーチュンベゴニア」は球根ベゴニアの仲間。大輪で豪華な花を咲かせるのが特徴です。一般的な球根ベゴニアは春植え球根で、春から夏にかけて花が咲きますが、「フォーチュンベゴニア」は夏の終わり頃から冬まで花を咲かせる球根ベゴニアなのです。
「ベゴニア」には二つの特徴があります。一つは葉っぱが左右非対称です。
もう一つの特徴は雌雄異花です。一株に雄花、雌花の二種類の花があります。
雄花は雄蕊が花弁化し、八重咲でゴージャスなイメージが魅力的です。
雌花には子房があり、一重咲ですっきりとした印象ですね。
「フォーチュンベゴニア」は日当たりを好みますから、半日陰、日当たりのいいところで管理します。特に、夏の直射日光に当たると葉焼けが発生しやすいので、半日陰で管理したほうが無難です。また、水はけのいい場所を好み、過湿を嫌うので、水やりはひかえめに、乾燥気味くらいがいいでしょう。
こちらは六本木ヒルズの花壇に植栽されているフォーチュンベゴニアです。
ちょうどクリスマスの時期。隣のクリスマスツリーを眺めながら豪華なフォーチュンベゴニアの姿も楽しめます! いきいきと成長する姿が存在感を放ち、クリスマスの雰囲気を見事に演出してくれます。淡い色のビオラと絶妙なコントラストは、とても見栄えがします!
(千葉大学大学院 園芸学研究科 花卉園芸学研究グループ 修士課程2年 任倩玉)
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