春、暖かくなると棒みたいだったサンショウの木に新芽が。気がつくとワッサワッサ青々とした葉が出てきています。ワッサワッサはいいのですがこのサンショウの葉、使い途が料理の彩りを添えるパセリ的な役割しかないよなぁと思っている方も少なくないのでは。筆者も実(み)は佃煮にしたことはあるものの葉をおいしく利用するにはどうしたら……。
サンショウの葉はチョウのエサ?
サンショウの木があると、なぜかチョウがやってくる。それもそのはず、アゲハチョウ(ナミアゲハ)は春先から猛暑を除いてサンショウ、ミカンの葉にタマゴを産みつけます。アゲハチョウのためにサンショウを植える場合は別として、せっかく育てているのだからそれなりに利用したいものですよね。そこで、今回はサンショウの葉の利用方法をお伝えします。
葉は和ハーブ、実はスパイス
サンショウは別名ハジカミ。日本では古くから使われ、なんと葉、花、実、そして木の皮までも利用できるのだとか。実は青いまま摘み取り水煮にしたり、佃煮にして使うことができます。しかし、サンショウは雌雄別株なのでで雄株と雌株がないと実をつけることはできません。そのため、雄株の場合は花を花サンショウとして酢の物などで使うといいのだそうです。
生サンショウ味噌を作ってみた!
さて、今回筆者が作ってみることにしたのは、生サンショウ味噌。用意するものは、サンショウの葉、みりん、砂糖、味噌。サンショウの葉は葉柄をはずして葉だけにします。すり鉢か、フードプロセッサーにサンショウの葉と、みりん、砂糖、味噌を入れたら、よくすりつぶして出来上がり。旬のタケノコの煮物などにもピッタリです。刺激が強すぎると感じる場合にはレンジで一度チンするか、味噌を鍋に移して火にかけるといいでしょう。
お茶にもできる
生のサンショウの葉に湯を注ぎ、ハーブティーとして楽しむことができます。筆者のオススメはフードドライヤーを使い乾かし、その後フライパンで焙じたてからお茶にします。そのままでもサンショウの香りが楽しめますが、ほうじ茶とブレンドしたり、ドクダミ、ヨモギなどとブレンドしても楽しめます。
サンショウウオとサンショウの意外な関係
話は飛びますが、特別天然記念物としても知られるオオサンショウウオ。サンショウウオと呼ばれるのは、サンショウに似た匂いがするからなのだとか。ちなみに、オオサンショウウオはもちろん食べることはできませんが、サンショウウオのほうは地方によっては珍味として売られているので食べることができます。食べてもサンショウの味はしませんが、サンショウウオは捕まえた場合に手にサンショウの匂いがつくのだそうです。そういえば筆者は息子が保育園の頃、サンショウウオのタマゴを購入して孵化させたことがあるのですが、その時サンショウの匂いがしたかどうかは今となっては思い出すことができず残念!
(グリーンアドバイザー・健康管理士一般指導員 ふじえりこ)