シモバシラ

シモバシラ属 シモバシラ
学名： Keiskea japonica

〔基本情報〕
山地の林内にはえる高さ40～70cmの多年草。
しばしば群生します。
木質の地下茎が長く地中を這います。
茎は断面が四角形です。
葉は対生する単葉で、長さ8～20cm、幅3～5.5cmの長楕円形で葉先はとがり、縁には鋸歯があり、短い葉柄があります。
葉の表面の脈上には細かい毛がはえてざらつき、裏面には腺点があります。
葉腋や茎先から長さ5～12cmの花序が直立し、花序の片側に多数の花を密につけます。
花は白色の唇形花で、花冠は長さ0.7cmほどの筒状鐘形となり、上唇は2裂、下唇は3裂します。
雄しべは4個あり、花の外に長く突き出します。
果実は分果で4個のうち1個のみ熟します。

〔栽培〕
増殖は実生、株分け、挿し木によります。
半日陰で水はけと水もち、風通しのよい場所を好みます。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、地植えの場合は降雨にまかせます。
施肥は春と秋に緩効性肥料を与えます。
霜柱を見る場合は、地上部が枯れてきたら茎を長めに残して剪定しておくとよいです。
病虫害は特にありません。

〔備考〕
冬に地上部が枯れた後も、毛管現象によって水が上昇し、枯れた茎の根元から霜柱のような氷の結晶が出ます。
特に冬の初め、初霜が降りてから2週間ごろまでのよく冷えた朝にみられます。
この現象にちなんで名がつきました。