観葉植物は熱帯性のものが多く、冬の寒さが苦手なものも少なくありません。今回は観葉植物の冬越しについて、いくつかのポイントをお話しします。
タイトルは「観葉植物 冬越しのポイント」としましたが、寒さが苦手な洋ラン類や多肉植物にも応用できるので、ぜひ知ってほしいと思います。
もくじ
- 植物の耐寒性を知ろう
- 水やりと肥料を理解しよう
- 気をつけたい、室内での管理
- 保温を工夫しよう
- さいごに
1.植物の耐寒性を知ろう
植物はその種類で耐えられる寒さが異なります。自分の育てている植物がどの程度の寒さに耐えられるかは、知っておく必要があります。耐寒温度がわかれば、「これは室内に取り込むだけでOK」「うちの環境では保温が必要だな」「これならベランダで冬越しできるかな」「こんなに寒さに強いなら戸外でも大丈夫」というように、冬場どこで育てればよいか判断できるからです。
植物の耐寒性はインターネットや書籍の情報を参考にするとよいでしょう。自分で調べて考えて実行に移すのも園芸の楽しみのひとつだと、私は思います。
2.水やりと肥料を理解しよう
冬は乾かし気味にして、水やりの回数を控えるのが基本です。理由は単純で、寒さで生長が鈍くなるか休眠するからです。要するに植物自身がさほど水をほしがらない、ということです。夏や秋と同じペースで水やりすると土が多湿状態になり、逆に根を傷める原因になります。
というわけで、冬は土がしっかり乾いてから水を与えるのが無難です。しおれるまで放置するのはよくないので、そのあたりは加減してください。
土に水をやるより、霧吹きで茎葉に水をかけて湿度を与えたほうがよほど植物のためになります。水やりと併用しましょう。
同じ理由(寒さで生長しない)で冬の間、肥料はまったくいりません。
3.気をつけたい、室内での管理
室内で育てると、どうしても日照不足になりがちです。日照不足になるとひょろひょろと間延びして弱々しくなってしまいます。日中は日当たりの良い窓際でできるだけ日光浴をさせたいものです。
ただし、窓際は夜間になると冷え込みます。窓際に置いている植物は、必要に応じて夜間は部屋の中央に移動します。
暖房の熱気や風の当たる場所に置くと、植物が乾燥してダメになることが多いので気をつけましょう。
4.保温を工夫しよう
特に寒さが苦手な種類は保温できれば安心です。室内温室やヒーターを準備できればよいですが、さほどお金や手間もかけられません。
簡単にできる保温方法を紹介します。夜間だけ段ボールをかぶせたり、発泡スチロールの箱に入れたり、新聞紙で覆ったりするだけです。すきま風や冷気を防ぐだけでも保温効果はあるのでやってみてください。
5.さいごに
ちょっとしたポイントをおさえるだけで、観葉植物の冬越しも失敗が少なくなります。みなさんの観葉植物も無事に冬を越せますように。
(ヤサシイエンゲイ 小林昭二)