植物図鑑
サザンカ
ツバキ属
サザンカ
学名:
Camellia sasanqua
〔基本情報〕高さ5mほどの常緑小高木。
若い枝には粗い毛もしくは長い軟毛がはえます。
葉は互生する単葉で、長さ4~8cmの楕円形です。
葉には厚みがあり、表面は濃い緑色で光沢があります。
葉の縁には鈍い鋸歯があります。
葉の両面の主脈上には毛がはえます。
葉柄は長さ2~5mmで上面に毛がはえます。
花はふつう冬芽の第一鱗片葉の腋に単生(まれに双生)します。
花は径5~8cmで白色、花弁はふつう5枚あり、長さ2.5~3.5cmの狭楕円形~卵状楕円形です。
ツバキと異なり花弁の基部と雄しべの基部は合着していないため、花弁はばらばらに散ります。
雄しべは多数あります。
果実は蒴果で径1.5~1.8cmで球形、果皮は厚く、中に長さ1.0~1.5cmの種子が3個はいっています。
果実は熟すと裂開します。
原種の花は白色ですが、多くの園芸品種があり、園芸品種の花色や花形はさまざまです。
〔栽培〕増殖は挿木、取木によります。
日向~日陰まで育ちますが、西日があたる場所や暗すぎる日陰は避けたほうがよいです。
冬の北風も避け、冬期に-5度以下になるところでは防寒します。
水はけがよく肥沃な弱酸性土を好みます。
水やりは土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。
庭植えの場合は根づいてしまえば、ひどく乾燥しないかぎりは特に必要ありません。
施肥は庭植えの場合は1~2月に寒肥として、鉢植えの場合は9月と花後に緩効性肥料を施します。
また土壌がアルカリ性に偏ったときは生理的酸性肥料(硫安など)を与えるとよいです。
病虫害としてはすす病、チャドクガ、カイガラムシなどがあります。
特にチャドクガは触れただけでも皮膚がかぶれるので注意が必要です。