植物図鑑
マユミ
ニシキギ属
マユミ
学名:
Euonymus hamiltonianus subsp. sieboldianus var. sieboldianus
〔基本情報〕
山地の林内や林縁にはえる高さ3mほどの落葉小高木。
当年枝は緑色で、なめらかです。
葉は対生する単葉で、長さ5~15cm、幅2~8cmの楕円形~長楕円形で、縁に波状の細かい鋸歯があります。
葉は秋に紅葉します。
葉柄は長さ0.5~2cmです。
雌雄異株で、雄株・雌株とも花序や花の形は同じです。
当年枝の基部の芽鱗痕わきに1~2対、長さ2~4cmの集散花序をだし、1~7個の花がつきます。
花序には1.5~2cmの柄があり、花柄は5~7㎜です。
花は径1cmほどで花弁は4枚あり、黄緑色です。
果実は径1cmほどの球形の蒴果で、4稜があり、角ばります。
果実は淡い紅色に熟し、4つに割れて、赤色の種子を吊り下げます。
果実は昼間開いて夜には閉じます。
〔利用〕
材が粘り強く、よくしなるので、古くから弓の材料にされ、印鑑や櫛材にも利用されます。
和紙の原料とされた時期もあります。
〔栽培〕
増殖は実生、挿木によります。
実生では性質にばらつきがあり、雄株が出ることもあるので挿木が一般的です。
挿木は前年枝では1~2月に、当年枝では6月に行います。
日向であれば土質は特に選びませんが、根が浅いため乾燥を嫌います。
半日陰にも耐えますが、日当たりが悪いと紅葉の色が悪くなります。
雌株だけでも実はつきます。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
地植えの場合は乾燥が続かない限り降雨にまかせます。
施肥は寒肥として緩効性肥料を株元に施します。
剪定を行う場合は落葉中に行います。
病虫害は特にありません。