植物図鑑
オダマキ
オダマキ属
オダマキ
学名:
Aquilegia flabellata var. flabellata
〔基本情報〕日本で古くから観賞用に栽培される高さ30~50cmの多年草。
太くて丈夫な根茎をもちます。
茎は上部で枝分かれします。
葉には根出葉と茎葉の2種類があります。
根出葉は2回3出複葉で、3~10枚出ます。
小葉は卵状菱形で3裂して、縁にはまるく大きな鋸歯があります。
根出葉には葉柄があります。
茎につく葉は1~2枚が互生し、1回3出複葉となります。
葉は粉白色を帯びます。
茎の先に総状花序を出し、1~3個の花を下向きに咲かせます。
花は独特な形で、花弁状の萼片が5枚開き、花弁は中心に筒状に集まります。
花弁の下半部は袋状の細長い距となって萼片の間から花の後へ長く突き出します。
距の中には蜜がたまっています。
果実は袋果です。
〔来歴〕ミヤマオダマキが改良されたものと考えられています。
〔栽培〕増殖は実生、株分けによります。
株分けは根茎が自然に分かれている部分を手で分けます。
日当たりと水はけのよい場所を好みます。
真夏の直射日光では弱ることがあるので、夏場は、鉢植えの場合は風通しのよい明るい日陰に移動させ、地植えの場合は落葉樹の木陰になるような場所に植えるとよいです。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、地植えの場合は晴天が続いてひどく乾燥しないかぎりは降雨にまかせます。
肥料は元肥を施せばほとんど必要ありませんが、鉢植えの場合は開花中に液肥を2週間に1回与えてもよいです。
病虫害としては軟腐病、うどんこ病、アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシ、ナメクジなどがあります。
〔備考〕花の形を、紡いだ麻糸を巻いた苧環に例えた名です。