植物図鑑
ドラゴンフルーツ
ヒモサボテン属
ドラゴンフルーツ
学名:
Hylocereus
〔基本情報〕森林性のサボテン。
気根を出して樹木などに登攀し、多くの枝を出します。
3稜があり、刺座には若い枝では剛毛がはえますが、やがて短い刺だけになります。
花は単生し、径30cmにもなり、夜に開き、強い芳香があります。
果実は楕円形で表面に緑色で葉状の突起があります。
果皮は赤紫色~ピンク色です。
果肉の中にゴマ状の黒い種子を多く含みます。
果肉が白色のホワイトピタヤ、赤紫色のレッドピタヤ、ピンク色のピンクピタヤなどいくつかの系統があります。
〔利用〕果肉には甘みがあり、生食します。
日本では果実のみ食用としますが、原産地ではつぼみや葉も食べられています。
〔栽培〕増殖は挿し木によります。
沖縄県などでは露地栽培が可能ですが、夜温が8度以下になる地域では鉢植えにして冬期は室内で管理します。
日当たりがよい場所を好みますが、夏の直射日光に当たると葉焼けをおこすことがあるので夏期は遮光します。日当たりが悪いと実つきが悪くなります。
水はけのよい用土に植え、春~秋は土の表面が乾いたら水を与え、冬は10度を下回る場合は断水します。断水すれば0度近くまで耐えます。水を与えすぎると根腐れします。
登攀性のため、直立しないので、支柱を立てます。
下垂した枝に花が咲くので、主枝の先から出る枝を紐などで縛って下に誘引し、傘状に仕立てます。
開花時に筆などで人工授粉すると結実率があがります。
施肥は春~秋にリン酸がやや多めの緩効性有機肥料を置き肥として施します。
病虫害としては過湿にした場合の立枯病や、風通しが悪いと夏にアブラムシやカイガラムシがでることがあります。
〔備考〕果皮が黄色で、果肉が白色のイエローピタヤは別属のSelenicereus megalanthusです。ゴールデンピタヤ、イエロードラゴンという名で売られているものも同様です。