植物図鑑
アカザカズラ
アカザカズラ属
アカザカズラ
学名:
Anredera cordifolia
〔基本情報〕
常緑つる性多年草ですが、日本では冬は地上部が枯れます。
茎も葉も多肉質です。
塊茎をもちます。
つるは長さ3m以上になり、若いうちはしばしば赤みを帯びます。
自生地では、高さ40mにも達して非常に重いつるとなり、絡んだ樹木の枝を折ったり、倒すことがあります。
葉は互生する単葉で、長さ2~15cm、幅1.5~10cmのハート形となり、全縁、明るい緑色で光沢があり、葉柄をもちます。
葉腋にむかごがつきます。
葉腋から長さ6~30cmの穂状の総状花序を出し、白~クリーム色で芳香がある径5mmほどの花を多数つけます。
果実は球形の石果で、肉質の花被に包まれ、熟すと暗褐色または黒色になりますが、ほとんど結実せず、むかごで繁殖します。
〔利用〕
葉酸、ビタミンA、ミネラルを多く含み、加熱するとぬめりが出てワカメのような食感となり、食用にされます。
葉や茎のほか、むかごや塊茎も食べられます。
〔栽培〕
増殖はむかご、挿芽によります。
冬に霜が降りる地域では地上部は枯れますが、根が凍らなければ、春に再び芽吹きます。
暖地では盛り土や敷き藁などでマルチングをして越冬させ、寒冷地では鉢植えにするか、塊茎やむかごを保管して翌春に植えつけます。
日当たりと風通しがよく、水はけのよい土壌であれば、土質はあまり選びません。
強健で栽培は容易です。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、地植で根づいた株であればある程度乾燥に耐えるので、真夏に晴天が続いて乾燥しない限りは降雨にまかせます。
施肥は元肥を施すほか、春~秋まで緩効性化成肥料を月に1回施します。
病虫害は特にありませんが、室内で鉢植えで栽培する場合はアブラムシ、ハダニが出ることがあります。