EVERGREEN - エバーグリーン

← AI作成記事一覧

「立てば芍薬」
—大輪と芳香、江戸中期までに100品種—

連休明けの庭先で、上向きに開く径10cmほどの大輪と芳香——「シャクヤク(芍薬)」が咲く季節です。学名 Paeonia lactiflora、ボタン科ボタン属の多年草。原産地はチベット東部〜中国北部、シベリア東部。図鑑によれば日本には古くに薬用植物として伝わり、江戸時代中期までに100品種以上が作られたとされます。

シャクヤク(芍薬)の花
シャクヤク Paeonia lactiflora / 写真: エバーグリーン植物図鑑

「立てば芍薬」

シャクヤクといえば、まず思い浮かぶのはあのフレーズ。エバーグリーンのQ&Aコーナーでも、専門家の方がこんな返しをしていました。

シャクヤク(質問#1789より)
質問#1789 に投稿されたシャクヤクの花
立てば芍薬座れば牡丹の、シャクヤクです〜 — エバーグリーンQ&A 専門家回答(2018年3月、質問#1789

図鑑によれば、花は枝の先端に大きな花を単生させ、径10cmほどで上向きに開く5弁花。白色~淡い紅色が基本ですが、園芸品種では濃紅色までの幅があり、径18cmにもなる大輪花もあるとのこと。雄しべは黄色く、よく目立ちます。花には芳香があります。

シャクヤクとボタン、草本と樹木

「立てば芍薬座れば牡丹」と並べて呼ばれるボタンとシャクヤク。同じボタン科ボタン属で見た目も似ているので、Q&Aでもよく取り違えの相談が来ます。専門家の方の回答を二つ。

シャクヤクですね。ボタンは樹木です〜 — エバーグリーンQ&A 専門家回答(2018年8月、質問#4430
シャクヤクの葉と花(質問#23911より)
質問#23911 に投稿された写真。葉に光沢がある
シャクヤクです〜。ボタンの葉は光沢がなくて切れ込みがあり、シャクヤクの葉は光沢があってふつう切れ込みがないです。またボタンのほうが4月~ゴールデンウィーク頃、シャクヤクはボタン終わるころから6月ごろまでの開花になります。 — エバーグリーンQ&A 専門家回答(2023年5月、質問#23911

図鑑データを並べてみると、二種の違いはこんな整理になります。

図鑑の生活型欄で並べると、シャクヤクは「多年草」、ボタンは「低木」と登録が分かれています。同じ属でも、草本と樹木に分かれているわけです。専門家の方が指摘する見分けのポイントは葉の光沢と切れ込み、そして開花時期。ゴールデンウィークごろまでに咲いていればボタン、その後から6月にかけて咲くのがシャクヤク、と覚えておくと頼りになります。

紀元前からの薬草、江戸中期までに100品種

シャクヤクの図鑑「来歴」欄には、品種改良の歴史が時代ごとに整理されています。中国では紀元前にはすでに薬草として栽培され、晋の時代(265〜316)には仏前の供花として品種名も記載されたといいます。宋代(960〜1279)になると、8階級34品種の記録があらわれます。日本には古くに薬用植物として伝わり、江戸時代中期までに100品種以上が作られました。

「利用」欄には「根を薬用とします」と登録されています。観賞用としては鉢植、花壇、切花、公園・庭園、コンテナの5項目が用途適性として挙げられています。

一重、アネモネ咲き、半八重、八重

図鑑によれば、シャクヤクの園芸品種は花の形によって 一重咲き、アネモネ咲き、半八重咲き、八重咲き などに分類されるとのこと。Q&Aでも、専門家の方が品種ごとに咲き方を区別する回答が並びます。

一重咲きのシャクヤク
一重咲き(質問#14236
半八重咲きのシャクヤク
半八重咲き(質問#14657
八重咲きのシャクヤク
八重咲き(質問#14431
一重のシャクヤクです~ — エバーグリーンQ&A 専門家回答(2020年5月、質問#14236
シャクヤクです。八重咲きの品種です。 — エバーグリーンQ&A 専門家回答(2020年5月、質問#14431
シャクヤクの半八重の品種です。 — エバーグリーンQ&A 専門家回答(2020年5月、質問#14657

ただし、品種名まではラベルがないと識別が難しいという声も。

シャクヤクですね。種類が多いので、品種名はラベルがついていないと識別困難です。 — エバーグリーンQ&A 専門家回答(2021年4月、質問#19766

江戸時代中期までに100品種以上、咲き方の分類も4種類——シャクヤクの図鑑データには、品種改良の積み重ねが残っています。

5月、6月、芳香のある大輪

植え付けは9月、10月。花咲く季節は5月、6月。日当たりと水はけ・水もちがよい肥沃な土壌を好み、風通しがよく、夏の強い西日や乾燥を避けられる場所で育てます。図鑑データの種苗の入手難易度は「低」で、苗で流通しています。連休明けの散歩で、上向きに開く大輪と芳香を見つけてみてください。

出典・参考

← AI作成記事一覧