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植物図鑑

スイカ

スイカ属 スイカ
学名: Citrullus lanatus

〔基本情報〕つる性の一年草。
つるは地面を這い長さ7~10mにもなります。つるには粗い毛があります。
葉腋から出る巻きひげで周囲の草などに巻きつき、風でつるが振り回されないよう支えます。
葉は互生する単葉で、長い葉柄をもち、卵形~卵状楕円形で羽状に3~4深裂します。
花は雄花と雌花があり葉腋に単生し、黄色く、径3.5cmほど、花冠は5裂します。
主蔓の9~15節に第1雌花がつき、以降5~6節ごとに順次ついていきます。雌花と雌花の間に雄花がつきます。
果実は開花後約30日で成熟します。
日本で栽培されている品種のほとんどは球形で緑色に縦じま模様のものですが、長楕円形のものもあり、果皮の色も濃い緑色から緑色、黄色、白色などさまざまです。また縦じま模様も黒く太いものから淡く細いものまでさまざまです。
果肉の色も赤、黄のほか濃い桃色、オレンジ色、白色などがあります。
中国では種子を食用とするための品種もあります。

〔来歴〕4000年前には古代エジプト人が栽培しており、ギリシアには3000年前、ローマには起源初期に渡来しています。
ヨーロッパ中部には17世紀になってから導入され、新大陸発見とともにアメリカに伝播しています。
中国には11世紀にシルクロードを経て伝わりました。
日本では南北朝末期の『空華日工集』に西瓜の名があがるほか、1579年にポルトガル人によって種子がもたらされたとする説や、1627年の『増訂武江年表』、1640年頃の『農業全書』などで名前がみられます。明治初年にヨーロッパやアメリカの品種が導入され、大正時代に入って品種改良がおこなわれるようになってから急速に広まりました。

〔利用〕果物として利用するほか、西瓜糖や漬物などにも加工されます。

〔栽培〕日当たりと水はけのよい場所を好みます。
畝幅2m、株間1.5mは必要です。
植え付け時に最低地温が17度以上必要なので、マルチングをして地温の上昇を促します。
本葉が5-6枚のころ摘芯し、子づるの発生を促します。
子づるが伸びてきたら、生育のそろったものを数本選んで残します。子づるは栽培面積により、適宜配置しなおします。
つるが伸び出したら、敷きわらをして、泥のはね返りや地温の上昇を抑えます。
大玉スイカの場合は、孫づるは子づる根元の2本くらいを残すのみにしますが、小玉スイカの場合は、葉面積を確保するため、孫づるもある程度茂らせます。
雌花が咲いたら、午前9時頃までに人工受粉をします。
果実が野球のボール大になった頃に、形のよいものを残して、1枝あたり1個に摘果します。
着果後は肥料切れをおこさないよう、追肥を施します。
増殖はユウガオやカボチャなどを台木にした接ぎ木が一般的です。
病虫害として炭そ病、つる枯病、うどんこ病、褐色腐敗病、急性萎ちょう症、モザイク病、ウリハムシ、アブラムシ、ハダニ、ウリキンウワバ、オンシツコナジラミ、ウリノメイガなどがあります。
連作を嫌うので、毎年違う場所を選び、なるべく接ぎ木苗を利用し、土壌伝染性の病害を回避します。

〔備考〕農林水産省ではスイカは果物ではなく、果実的野菜として分類しています。

名前
スイカ(西瓜)、water melon
生活型
一年草
常緑・落葉
広葉・針葉
生活様式
地生
良く似た植物
植え付け(または播種)季節
4月、5月
花咲く季節
6月、7月
実のなる季節
7月、8月
葉の鑑賞期間
分布または原産地
南アフリカ(カラハリ砂漠)
形状
つる
草丈・樹高
葉の形
分裂葉
葉の生え方
互生
縁の形
葉の特記事項
花のつき方
単生
花弁の数
花の色
花径
35
花序の長さ
実の色
黒、緑、黄、黄白、白、複色
葉の色
種苗の入手難易度
種苗の入手形態
苗の流通時期
繁殖方法
日照条件
日向
水分の必要性
普通
土の必要性
必要
土壌酸度
耐候性
用途適性
コンテナ、ベランダ
ハーディネスゾーン
病害
炭そ病、つる枯病、うどんこ病、褐色腐敗病、急性萎ちょう症、モザイク病
虫害
ウリハムシ、アブラムシ、ハダニ、ウリキンウワバ、オンシツコナジラミ、ウリノメイガ
香り
味覚
甘味
食用
毒性
有用
二十四節気、七十二候
物日の関わり
日本のお祭り
動物との関わり
文化との関わり
花言葉
指定植物
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農林水産省品種登録品種名称
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