ダケカンバ

カバノキ属 ダケカンバ
学名： Betula ermanii var. ermanii

〔基本情報〕
高さ20m、径1mに達する落葉高木ですが、亜高山帯の森林限界付近では低木状になります。
明るい場所を好み、成長がはやく、開けた場所にしばしば純林をつくります。
樹皮は赤褐色～灰白褐色を帯びて、紙のように薄く横にはがれます。
葉は長枝では互生、短枝では2枚ずつつく単葉で、長さ5～10cm、幅3～7cmの三角状卵形です。
葉の縁には重鋸歯があり、秋に黄葉します。
葉柄は長さ1～3.5cmです。
雄花と雌花があります。
雄花序は長さ5～7cm、幅0.8cmの尾状花序で長枝の先から1～数個が垂れ下がります。
雌花序は短枝の先に上向きにつきます。
風媒花です。
果穂は長さ2～4cm、幅1cmの楕円形～円柱形で上向きにつき、堅果を多数含みます。
堅果は長さ2～3mm、幅2～3mmで、果実の1/2～1/3倍の幅が狭い翼がつきます。

〔利用〕
樹皮のタールや葉を薬用とします。

〔栽培〕
増殖は実生によります。
日当たりと水はけ、水もちのよい場所を好みます。
冷涼な地域であれば土質を選ばずよく育ちます。
それ以外の地域でも生育はしますが、寒冷地に比べると寿命が短くなります。
水やりは株元が乾燥しないよう、土の表面が乾いたら与えるようにします。
施肥は特に必要ありません。
根付いた後の移植は嫌います。
病虫害としてはテッポウムシ（カミキリムシの幼虫）があります。
大気汚染にやや弱いです。