植物図鑑
インドゴムノキ
イチジク属
インドゴムノキ
学名:
Ficus elastica
〔基本情報〕
観葉植物として栽培される常緑高木。
原産地では高さ30mにもなり、気根を出し、板根が発達します。
葉や茎を傷つけると白色の乳汁が出ます。
葉は互生する単葉で、長さ10~35cm、幅5~15cmの楕円形で、主脈が目立ち、質が厚く、表面には光沢があります。
新芽は赤色~濃いピンク色の托葉に包まれます。
花は花嚢の内側につくため、外見上、花が見あたらないまま果実が熟します。
果嚢は長さ1.5cmの長楕円形~卵形で黄緑色です。
種子は鳥によって散布されますが、野生下ではこれが樹上で発芽して着生し、成長するにつれ気根で着生している樹を覆って枯らしてしまうことがあります。
そのため絞め殺しの木ともよばれます。
〔利用〕
インドの一部では気根を誘引して「生きた橋」として利用しています。
かつては樹液を天然ゴムの原料として採取していました。
〔栽培〕
増殖は挿木や取木によります。
日当たりと水はけのよい肥沃な土壌を好みます。
霜の降りない暖地であれば戸外越冬可能ですが、冬越しは5℃以上を保つのが無難で、斑入りの品種は色合いを保つためには10℃以上が理想です。
鉢植えは冬は窓際の明るい場所などで管理します。
寒さにあたると葉を落とすことがあります。
水やりは春~秋は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、冬は乾かし気味に管理します。
また、夏は高温多湿を保つため、冬は乾燥しがちなので、霧吹きで葉水を与えるとよいです。
施肥は春と秋に緩効性化成肥料を置き肥します。
室内では葉にほこりがたまりやすいので、軽く湿らせた布でときどき拭くとよいです。
病虫害としてはうどんこ病、炭そ病、ハダニやカイガラムシ、アブラムシがあります。