植物図鑑
シャリンバイ
シャリンバイ属
シャリンバイ
学名:
Rhaphiolepsis indica var. umbellata
〔基本情報〕
海岸近くにはえる高さ1~4mの常緑低木。
幹は基部からよく枝分かれし、株立ち状になります。
枝は車輪状に出ます。
若い枝には褐色の毛がはえます。
葉は互生する単葉で、長さ4~10cm、幅2~5cmの楕円形~卵形となり、革質で光沢があり、先端はまるくなります。
葉の縁は全縁またはまばら鋸歯があり、やや外側に巻きます。
葉柄は長さ0.5~2cmです。
枝先に長さ5~15cmの円錐花序または総状花序を直立させ、径1.5~2cmで白色の5弁花を多数つけます。
花序の軸や萼には褐色の毛がはえます。
果実は径0.7~1.2cmで球形のナシ状果で黒紫色に熟し、表面に白い粉をかぶります。
〔利用〕
樹皮や材は大島紬の褐色染料にされます。
〔栽培〕
増殖は実生、挿木によります。
種子は乾燥すると発芽率が落ちるので、熟した果実を収穫して果肉を洗い流し、種子が乾燥しないよう湿らせたバーミキュライトなどに埋めて冷暗所で保存し、翌年の春に取りだして、播く前にもう一度よく水洗いをします。
日当たりと水はけのよい場所であれば特に土質は選びません。
成木での移植を嫌います。
水やりは鉢植えや地植えにして1年以内の株の場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
地植えで根づいた後の株については降雨にまかせます。
施肥は寒肥として有機質の肥料を株の周りに埋めるか、密植して穴が掘れない場合は葉にかからないよう注意して株の周りにまきます。
病虫害としてはすす病、カイガラムシ、アブラムシなどがあります。
〔備考〕
名は葉や枝が車輪状に出ることと花の形がウメに似ることによります。