植物図鑑
ヒロハノレンリソウ
レンリソウ属
ヒロハノレンリソウ
学名:
Lathyrus latifolius
〔基本情報〕
1.8~3mにも伸びるつる性の多年草。
根茎をもちます。
茎は地を這うか、分岐する巻きひげを他のものに絡ませながら登ります。
茎は無毛で、葉柄とともに翼があります。
葉は互生し、1対の小葉からなり、小葉は長さ4~10cm、幅0.8~2cmの楕円形~狭長卵形で、青緑色です。
小葉の先に、葉の変化した巻きひげがあります。
托葉は幅0.4~1cmの狭卵形です。
葉腋に総状花序を出し、3~11個の花をつけます。
花は白~紅紫色で長さ1.5~3cmの蝶形花で、芳香はありません。
萼は5裂し、裂片の長さは不揃い、最下の裂片が他より長く、萼筒と同長または長くなります。
果実は長さ6~13cm、幅0.7~1cmの豆果で無毛です。
〔来歴〕
日本には明治初期に観賞用に導入されたともいわれ、空き地や牧場の草地などで帰化したものがみられます。
〔栽培〕
増殖は実生によります。
株分けも可能ですが、根が傷むのを嫌います。
日当たりがよく、水はけと通気性・保水力のある土壌を好みます。
酸性土壌を嫌います。
連作を嫌うため、前年にマメ科植物を植えていない場所に植えます。
直根性で根が深く伸びるので、じゅうぶんに耕します。
種は一晩水に漬け、ふやけたものだけを播きます。
移植を嫌うので、地植え・鉢植えとも花を楽しみたい場所に直接播き、間引きして育てるようにします。
ポット苗の場合はポットごと植え込むか、根を傷つけないように注意して植え替えます。
やや乾かし気味に管理し、土の表面が乾いてから水を与えます。
肥料は元肥のほか開花期に液肥を2週間に1度程度与えます。
チッ素分が多い肥料だと葉ばかり茂って花つきが悪くなります。
病虫害としてはうどんこ病、アブラムシがあります。