植物図鑑
メリアンサス マヨール
Melianthus属
メリアンサス マヨール
学名:
Melianthus major
〔基本情報〕
高さ2~3m、株幅1~3mになる常緑低木。
植物体すべての部位が有毒です。
茎はやわらかく木質で中空、吸枝を出して株立ち状になって茂ります。
葉は互生し、長さ30~50cmになる奇数羽状複葉で、11~21枚の小葉からなり、青緑色~青灰色を帯び、麝香やピーナッツバターに例えられる独特の悪臭があります。
小葉は長さ8~15cm、幅3.5~7.5cmの卵形~楕円形で、しばしば主脈に沿って二つ折りになり、縁には規則的な三角形の鋸歯があります。
葉軸には翼があります。
長さ30~80cmの穂状の総状花序を出し、卵形~狭卵形の苞がつき、花序柄と苞は花とほぼ同じ色になります。
花は濃いえび茶色~赤錆色で萼片がめだち、花弁は非常に小さく、萼片に隠れます。
花は成熟すると、花柄が180度ねじれて、上下逆さまになります。
花には豊富に蜜があり、原産地では野鳥が訪れます。
果実は4室からなる紙質の蒴果で、光沢のある黒い種子が含まれます。
〔栽培〕
増殖は株分け(吸枝)、挿木によります。
関東地方以南の暖地であれば戸外越冬可能ですが、寒冷地では鉢植えにして室内の明るい場所に取り込みます。
充実した株では0℃~-5℃程度まで耐え、冬に地上部が枯れても春に芽吹きます。
日当たりと風通し、水はけがよく、肥沃で適度に湿り気のある土壌を好みます。
冬の乾いた寒風は避けるようにし、地植えの場合は冬は乾いたマルチを施して多湿から保護します。
水やりは春~秋は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、冬は乾かし気味に管理します。
施肥は春と秋に緩効性化成肥料を施します。
病虫害は特にありませんが、温室内ではオンシツコナジラミやアカダニが出ます。