植物図鑑
ヤナギバグミ
グミ属
ヤナギバグミ
学名:
Elaeagnus angustifolia
〔基本情報〕
高さ3~7mになることが多い落葉低木~小高木ですが、暖地では半常緑となる場合もあります。
若い枝と葉の両面に銀白色の鱗片が密につき、白っぽく見えます。
よく枝分かれして旺盛に茂ります。
小枝にはしばしば刺があります。
葉は互生する単葉で、ヤナギの葉のように細長く、長さ4~8cm、幅0.4~3.2cmの長楕円状披針形~線状披針形となります。
葉の表面は濃い緑色~灰緑色、裏面は銀白色です。
葉の縁は全縁です。
葉柄はごく短いです。
花は葉腋に1~3個ずつつき、花弁はなく、外側が銀白色、内側が黄色となり先が4裂する筒形の萼があります。
花には芳香があります。
果実は長さ0.7~2.5cmほどの卵円形~球形の偽果で、若いうちは鱗片が密について白っぽく、熟すと黄褐色~褐色となります。
〔利用〕
果実は甘みがあり、食感は粉っぽいですが食用になります。
窒素を固定するので砂漠緑化や痩地の土壌改良にも利用されます。
〔栽培〕
増殖は実生、挿木によります。
移植を嫌います。
日当たりと水はけのよいやや乾燥した土壌を好みます。
多湿を嫌いますが、様々な土壌に適応し、環境への耐性も高いです。
環境があえば、放任でもよく育ちます。
水やりは過湿にならないよう注意し、鉢植えの場合は土が乾いてからたっぷりと与え、地植えの場合は夏に晴天が続いてひどく乾燥しないかぎりは降雨にまかせます。
肥料は自分で空中窒素を固定するので不要ですが、鉢植えの場合は様子を見ながら春か秋に緩効性化成肥料を控えめに施します。
生育が旺盛で、枝が暴れがちなので、冬に強剪定をするとよいです。
刈り込みにはよく耐えます。
病虫害は特にありません。