植物図鑑
レモンバーベナ
コウスイボク属
レモンバーベナ
学名:
Aloysia citriodora
〔基本情報〕
原産地では高さ3~4.5mになる常緑亜低木または低木。
0℃を下回ると落葉します。
茎は木質化し、断面は四角状です。
葉はふつう3輪生ときに対生し、長さ7.5~10cmになる披針形で、表面には光沢があり、側脈がめだちます。
葉の縁は全縁または細かい鋸歯があります。
葉にはレモンに似た強い香りがあります。
コンテナ苗では花が咲かないこともあります。
茎先に長さ12cmほどの円錐花序を出し、多くの花をつけます。
花は白~淡い紫色で小さく、花冠は筒状で先が4裂します。
雄しべは4個あり、花の外には突き出しません。
果実は分果です。
〔利用〕
葉は乾燥しても香りを何年も保ち、料理や飲料の香りづけやポプリ、ハーブティーなどにされます。
ラテンアメリカでは伝統医療にも用いられます。
精油も得られます。
〔栽培〕
増殖は挿木によります。
日当たりと風通しがよく、水はけのよい肥沃な土壌を好みます。
霜が降りない地域であれば戸外越冬可能で、大きく切り戻して株元を敷きわらなどマルチングすると冬越ししやすくなり、晩春~初夏に芽吹きます。
寒冷地では一年草として栽培するか、鉢植えにして冬は室内の日当たりがよい場所に取り込み水やりを最小限にして越冬させます。
水やりは鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、地植えで根づいた株では夏に晴天が続いて乾燥しない限りは降雨にまかせます。
施肥は鉢植えの場合は、元肥のほか芽出しの時期と秋に緩効性化成肥料を置き肥し、地植えの場合は元肥を施せば特に必要ありません。
収穫を兼ねて初夏に摘心をするとよく枝分かれして茂ります。
病虫害は特にありませんが、アブラムシやコナジラミ、ハダニなどが発生することがあります。