植物図鑑
ホウオウボク
ホウオウボク属
ホウオウボク
学名:
Delonix regia
〔基本情報〕
常緑高木ですが、乾季や寒さにあうと落葉します。
ふつう高さ9~12mになり、傘のように平らに枝を広げ、樹冠の幅は18~21mになることもあります。
葉は互生する2回羽状複葉で、長さ20~50cmになり、それぞれ10~20対の羽片があり、羽片には25~35対の小葉がつきます。
小葉は長さ1cmほどの楕円形です。
気温があえばほぼ周年開花し、沖縄では6~9月に開花します。
枝先に総状花序を出し、径10cmになる緋色~橙赤色の5弁花を木を覆うほど咲かせます。
花弁のうち上側の1個(旗弁)はやや大きく、黄色と白の模様があり、受粉後は赤く変化します。
雄しべは赤色です。
萼片は5個あり、肉厚で、外側は緑色、内側は緋色~橙赤色になります。
果実は豆果で、長さ60cm、幅5cmにもなる扁平な長楕円形です。
〔来歴〕
熱帯~亜熱帯で広く植栽されますが、自生地では絶滅の危機に瀕しています。
〔利用〕
葉が薬用にされます。
〔栽培〕
増殖は実生、挿木によります。
種子から育てた場合、7~10年は花が咲かないことが多いとのことです。
寒さと霜に弱いので、霜が降りない地域で育てます。
海岸沿いの植栽に向きます。
日当たりと水はけのよい場所で有機物を多く含んだ砂質またはローム質の土壌を好み、重い土壌や粘土質の土壌は苦手です。
日当たりが悪いと花つきが悪くなり、やや乾燥気味の方がよく開花します。
傘状に枝を広げるので、ある程度広いスペースが必要です。
また、根が強いため、舗装を持ち上げてしまうことがあるそうです。
水やりは降雨にまかせます。
施肥は特に必要ありません。
病虫害としてはホウオウボククチバ、アオドウガネ、リュウキュウドウガネがあります。
〔備考〕
世界三大花木のひとつです。