植物図鑑
プリムラ カピタタ
サクラソウ属
プリムラ カピタタ
学名:
Primula capitata
〔基本情報〕
野生種は標高2,700~5,000mの森林地帯や草地、林縁、小川の縁などでみられる高さ15~30cmになる多年草です。
耐暑性がないため、日本の暖地では一年草として扱います。
葉は根出する単葉で、長さ12~15cm、幅2cmほどの楕円状倒披針形~楕円状へら形となり、裏面が白粉に覆われます。
葉の縁には鋸歯があります。
花茎の先に球状になる散形花序を出し、密に花をつけます。
花冠は5裂し、さらに先端が浅く2裂します。
花色は青紫色に黄色の目があります。
花茎や萼、花冠の外側は白粉に覆われます。
果実は蒴果です。
〔栽培〕
増殖は実生、株分けによります。
好光性の種子なので覆土はせず、底面給水にします。
半日陰で風通しがよい場所を好み、寒冷地であれば日向でも育ちます。
地植えの場合は落葉樹の下が向きます。
水はけがよい土壌を好むので、桐生砂や鹿沼土、軽石などに水苔を混ぜたものに植えこみます。
山野草用の土を用いてもよいです。
水やりは強く乾燥しないように注意し、鉢植えの場合は春は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、夏場は夕方以降の気温が下がってから潅水し、鉢の周りにも水を撒いて夜間を涼しく過ごさせるようにします。
休眠中も乾ききらない程度に水を与えます。
施肥は元肥のほか、春に緩効性化成肥料を置き肥し、夏に肥料が残らないようにします。
花がらを残すと病気の原因になるので、こまめに取り除きます。
種を採らないのであれば、花がほぼ咲き終わったら花茎ごと切り取るようにします。
病虫害としては立枯病、ボトリチス、軟腐病、灰色かび病、ヨトウムシ、ナメクジ、ネマトーダ、根ダニなどがあります。