植物図鑑
トラフアナナス
インコアナナス属
トラフアナナス
学名:
Vriesea splendens
〔基本情報〕
高さ75~90cm、株径30cmほどになる着生する多年草。
葉はロゼット状に10~15枚ほど出て、長さ20~60cm、幅5~6cmの線形となり、全縁です。
葉は弓状に反り、黒紫~紫褐色の虎縞模様がはいります。
葉の基部は葉が重なり合って筒状になり、原産地ではここに水をため、葉からも養分と水分を吸収して生育しています。
花茎は長さ30~35cmで直立し、花茎の先に長さ30~40cm、幅5~6cmの扁平な穂状花序を出します。
花序には朱赤色の苞が2列に規則に並んで重なり合い、数か月色を保ちます。
花は黄色い3弁花で苞の間から顔を出します。
一度花が咲いた株は子株を出して枯れます。
果実は蒴果です。
〔栽培〕
増殖は株分けによります。
一度花が咲いた株は子株を出したあと枯れるので子株を更新していきます。
子株は葉が10枚ほどになったら切り離して植えつけます。
子株の葉が少ないと活着しないことがあり、親株に近いやわらかい部分で切っても活着しないので基部のかたい部分がつくように切ります。
水苔に植えつけます。
冬越しには10℃以上を保つようにします。
春~秋までは風通しがよい明るい日陰に置き、冬は日の当たる窓際などに置きます。
夏の直射日光に当たると葉やけを起こします。
水やりは春~秋は筒状になった葉の間に水をため、水やりの度にその水が入れ替わるようにたっぷり注ぎます。
気温が下がり始めたら株を逆さにして水をあけ、冬は土にだけ水を与えるようにします。
空中湿度が高い環境を好むので年間を通じて霧吹きで葉水を与えます。
施肥は春~秋に緩効性化成肥料を2~3か月に1回施します。
花後に花序の色があせてきたら、子株に栄養が行くよう、花茎を切り取ります。
病虫害としてはカイガラムシ、ハダニがあります。