植物図鑑
カルミア
カルミア属(ハナガサシャクナゲ属)
カルミア
学名:
Kalmia latifolia
〔基本情報〕
原産地では高さ3~9mになる常緑低木または小高木。
よく枝分かれします。
葉は互生する単葉で、長さ3~12cm、幅1~5cmの長楕円形~楕円状披針形となり、厚みがあります。
葉の縁は全縁です。
葉柄は長さ1~3cmです。
枝先に円錐花序を出し、径1.5~2.5cmで白~ピンク色の花を20~40個つけます。
つぼみ金平糖のような形をしていて、色が濃いです。
花は開くと5角形状の皿形で、雄しべの葯を収納するポケットがあります。
雄しべは10本あり、昆虫などによって刺激を受けると飛び出して、花粉を散らします。
果実は蒴果です。
〔利用〕
材は有用で、根もブライヤーパイプの代用材にされます。
葉は有毒ですが、薬用にされます。
〔栽培〕
増殖は実生、取木によります。
発根率が悪いですが挿木、接木も可能です。
水はけと風通しのよい肥沃な酸性土壌を好みます。
乾燥する場所は避けるかマルチングなどをして株元の乾燥を防ぎます。
春~秋までは西日や夏の直射日光が当たらない半日、秋~春は寒風を避けられる日向に置くのがよく、地植えの場合は落葉樹の陰になるような場所がよいです。
水やりは鉢植えの場合、秋~春は土の表面が乾いたらたっぷりと与え、真夏は気温が低い朝と夕方の2回葉にもかかるように与えます。
地植えの場合は夏以外は降雨にまかせますが、夏は気温が低い朝もしくは夕方に葉にもかかるように与え、冬は乾燥が続くようであれば暖かい日の午前中に水やりをします。
施肥は寒肥、花後のお礼肥、秋の計3回、有機質の肥料か3成分等量の緩効性化成肥料を株の周りに施します。
剪定は行わず、春~初夏に芽かきを行うことで樹形を整えます。
花がらはこまめに摘みます。
病虫害としては褐斑病、花腐菌核病、ペスタロチア病、アブラムシ、カイガラムシ、ハマキムシ、グンバイムシなどがあります。