植物図鑑
ハボタン
アブラナ属
ハボタン
学名:
Brassica oleracea var. acephalaf. tricolor
〔基本情報〕耐寒性がある二年草ですが園芸的には一年草として扱います。
葉はロゼット状に出て、気温が下がり始めると赤~白色に着色します。
葉の形によりいくつかの系統があります。
東京丸葉系(江戸ハボタン):江戸時代から続く最も古い系統です。
葉はキャベツのように丸く、耐寒性と耐暑性があり、強健です。
名古屋ちりめん系:明治時代中ごろに名古屋地方でケールのちぢれ葉を交配した系統。
大阪丸葉系:戦後に大阪で作出され、葉の縁が波状となる名古屋ちりめん系と東京丸葉系の中間的な葉形になります。
着色がはやく鮮明なものが多いです。
切れ葉系:葉が細かく切れ込む系統。
上記の代表的な系統以外にもさまざまなハボタンがあります。
花は茎先の総状花序につき、淡い黄色の4弁花です。
〔来歴〕キャベツの仲間のケールから改良されたと考えられ、日本には1778年に渡来したとされます。
〔利用〕着色する葉を観賞します。
〔栽培〕日当たりと水はけ、水もちのよい有機質に富んだ土を好みます。
きれいな状態で長く楽しむには冬の寒風や強い霜を避けるようにします。
鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
庭植えの場合は特に必要ありません。
施肥は5~9月は緩効性肥料を施し、気温が下がり始めて葉が着色しだしてからは施しすぎないようにします。
高温多湿で肥料過多になると黒腐病が発生しやすくなりますが、肥料切れは葉の発色が悪くなります。
また肥料に窒素分が多くても発色が悪くなります。
連作障害があるため、数年は同じ場所で栽培しないよう注意が必要です。
病虫害として黒腐病、アブラムシ、コナガ、ヨトウムシ、アオムシなどがあります。