植物図鑑
ギョリュウバイ
ネズモドキ属
ギョリュウバイ
学名:
Leptospermum scoparium
〔基本情報〕
高さ2~5mの常緑低木ですが、原産地には高さ15mに達するものがあるといいます。
枝が密に出てよく茂ります。
若い枝や葉には細い毛がはえます。
葉は互生する単葉で、長さ0.4~2cm、幅2~6mmの披針形で全縁、かたい革質で先端はとがります。
花は葉腋または枝先や短枝の先に1~3個つきます。
花は径1.5cmほどの白色~桃色の5弁花で、多数の雄しべがあります。
八重咲きや花の色が紅色、桃色などの園芸品種があります。
果実は木質の蒴果です。
〔利用〕
葉はお茶の代用品として利用されました。
材はかたく、道具の柄などに用いられます。
木材チップは燻製の香りづけにされます。
精油や薬用としても利用されるほか、蜜源植物としても有用で蜂蜜はマヌカハニーとよばれます。
〔栽培〕
増殖は挿木によります。
日当たりと水はけのよい場所を好みます。
耐寒性は強くないですが、軽い霜程度なら耐えます。
暖地では強い寒風や霜にあたらなければ戸外越冬可能です。
寒冷地では鉢植えにして冬は室内の日当たりのよい場所に取り込みます。
過湿を嫌い、乾燥に耐えます。
水やりは鉢植えの場合は春~秋は土の表面が乾いてからたっぷりと与え、冬は乾燥気味に管理します。
地植えの場合は降雨にまかせます。
ただし、水切れさせて完全に乾ききってしまうと葉が落ちて枯れてしまいます。
肥料は少なめがよく、施肥は特に必要ありませんが、与える場合は春と秋に少量の緩効性化成肥料もしくは液肥を与えます。
コンパクトに仕立て直したい場合は春の開花直後に1/2~1/3の高さに切戻します。
秋に翌春の花芽ができるので、秋以降は剪定しないようにします。
病虫害は特にありません。
〔備考〕
名は葉の形がギョリュウに、花の形がウメに似ることに由来します。