植物図鑑
アケボノフウロ
フウロソウ属
アケボノフウロ
学名:
Geranium sanguineum
〔基本情報〕
石灰岩地の草原や海岸の後背砂丘、日当たりのよい林縁などにはえる高さ30~50cmの多年草です。
地下に太い根茎があります。
茎は細くてかたく、上向きの毛がはえ、斜上または直立して、よく枝分かれしてこんもり茂ります。
葉は互生する単葉で、幅3~6cmの腎臓形でほぼ基部まで掌状に7裂し、両面または裏面のみに長い毛がはえます。
長い葉柄があります。
花は葉腋から出る長い柄の先に散形状に1~3個つきます。
花は径2.5~4cmの5弁花で、紅紫色に濃い色の脈があります。
花柄と萼には腺毛があり、粘ります。
果実は蒴果で、熟すと5つに分かれて弾けます。
〔栽培〕
増殖は実生、株分け、根伏せによります。
日向~半日陰で水はけと水もちがよく、PHが中性の石灰質土壌を好みます。
丈夫で耐寒性が強いです。
高温多湿や夏の直射日光は苦手なので、鉢植えの場合は夏は半日陰で涼しく風通しの良い場所に移動します。
地植えの場合は、落葉樹の下などに植えるとよいです。
暖地の場合は、午後の日当たり、とくに夏の西日が日が当たるところは避けるようにします。
地温の上昇を防ぐため、20cmほど盛り土をした上に植えてもよいです。
寒冷地では環境が合えばさほど手がかからずよく育ちます。
冬の寒風は避けるようにします。
水やりは鉢植えの場合は、春と秋は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
地植えの場合は降雨にまかせます。
施肥は元肥としてリン酸とカリ分が多めの緩効性化成肥料を施し、春と秋に月1回2000倍に薄めた液肥を与えます。
古い株になると中心部が枯れてくるので、3年に1回株分けするとよいです。
病虫害として軟腐病、うどんこ病、ハダニなどがあります。