植物図鑑
スイートピー
レンリソウ属
スイートピー
学名:
Lathyrus odoratus
〔基本情報〕4m近くにも伸びるつる性の一年草。
分岐する巻きひげを他のものに絡ませながら登ります。
茎には翼があります。
葉は互生し、1対の小葉からなり、小葉は長さ6cmの卵形~卵状長楕円形です。
小葉の先に、葉の変化した巻きひげがあります。
葉腋に総状花序を出し、1~4個の花をつけます。
花は蝶形花で、芳香があります。
野生種の花は旗弁が濃い赤紫色、翼弁が淡い青色時に紫色の脈がはいります。
果実は長さ5cmの扁平な豆果で毛があります。
園芸品種では白、ピンク、紫、赤などの花色があります。
〔来歴〕1697年に『Hortus Catholicus』にあらわれるのが最初の記録とされます。その後、イギリスを中心に広まりました。
〔栽培〕増殖は実生によります。
春咲き系、夏咲き系、冬咲き系、矮性系があり、家庭ではおもに春咲き系が栽培されます。
日当たりがよく、水はけと通気性・保水力のある土壌を好みます。
酸性土壌を嫌います。
連作を嫌うため、前年にマメ科植物を植えていない場所に植えます。
直根性で根が深く伸びるので、じゅうぶんに耕します。
春咲き系の場合、9~11月に種を播きます。種は一晩水に漬け、ふやけたものだけを播きます。
移植を嫌うので、地植え・鉢植えとも花を楽しみたい場所に直接播き、間引きして育てるようにします。ポット苗の場合はポットごと植え込むか、根を傷つけないように注意して植え替えます。
やや乾かし気味に管理し、土の表面が乾いてから水を与えます。
矮性系以外ではつるを摘心すると、脇から子づるが伸びてボリュームが出ます。
肥料は元肥のほか開花期に液肥を2週間に1度程度与えます。チッ素分が多い肥料だと葉ばかり茂って花つきが悪くなります。
病害虫としてはうどんこ病、アブラムシがあります。