植物図鑑
アメリカアサガオ
サツマイモ属
アメリカアサガオ
学名:
Ipomoea hederacea var. hederacea
〔基本情報〕
道ばたなどでみられるつる性の一年草。
つるは、よく枝分かれしながら他のものに絡みつきます。
つるには下向きの粗い毛が多くはえます。
葉は互生し、長さ3~8cm、幅3~7cmの広卵形となり、深く3裂ときに5裂し、裂片の先が尖ります。
葉の両面にはまばらに毛がはえ、葉の縁は全縁です。
長い葉柄をもちます。
花は葉腋に1~3個ずつつき、径3cmの漏斗形です。
花色はおもに青紫色ですがピンク色や赤紫色、白色などもあります。
萼は肉厚、長さ2cmほどで深く5裂し、裂片は基部が広く中ほどから急に狭まって、縁が樋状に内側に折れ、先端は反り返ります。
萼の外側には長い毛がやや密にはえます。
花柄の上部に2枚の苞葉が対生し、苞は長さ1~1.5cmで線形です。
果実は扁球形の蒴果で、上を向きます。
〔来歴〕
江戸時代末期に観賞用に渡来し、1882年には小石川植物園で栽培されています。
輸入穀物に混入したと思われるものが戦後から各地に帰化しています。
〔栽培〕
増殖は実生によります。
日当たりと水はけがよく有機質に富んだ土壌を好みます。
種子は気温が低いと発芽しないため、20度以上に上がる5~6月に播きます。
種子は皮がかたいため、表面にカッターなどで少し傷をつけ、一昼夜水につけると双葉が開きやすくなります。
このとき、あまり深い傷をつけないように、また、ヘソとよばれる白い部分は傷つけないように注意します。
発芽までは乾かないよう水を与えます。
発芽後、本葉が3~4枚出たら定植します。
土の表面が乾いたら水を与えますが、真夏は気温が上がらない朝夕に行ないます。
肥料は元肥のほかに、定植後に薄めた液体肥料を週に1回ほど与えます。
病虫害としてはアブラムシがあります。