EVERGREEN - エバーグリーン

Q&A

435番さん

2017 05/01 11:44

これはオオアマナでしょうか?

ハナニラと似ていますが、3枚の花弁が2段になったような形状で、中心部に雄しべが格納されているようなハナニラに対し、オオアマナはもう少し平坦で細めの花の造りで、中心部が出っ張っているとの認識でよろしいでしょうか?
また、蕾に特徴があるようですね。

けれどホソバアマナという種類もあるようで、画像のものはもしかするとそれではないかとも思えます。

すると今度はアマナはどんなものだろうと気になって…
食用ですよね?
それに対してオオアマナは有毒植物。
きちんと判別しなければならないのに、難しいです。

見分け方のポイントを教えていただけると助かります(*_ _)ペコリ

4番さん(専門家)

2017 05/01 14:27

ハナニラとオオアマナは、おっしゃる通り形態が違いますがもっと大きな違いは、ひとつの花茎にたいしてハナニラがひとつの花のみなのにたいして、オオアマナは分枝して多数の花をつける点です。

さて、オオアマナ、ホソバアマナ、アマナですが、名前が「アマナ」で似通っていますが、和名が似ていても、同類でないことは多々あります。従って、和名は同類かどうかを判断する材料になさると間違えますので、和名はあてにせず、科と学名を確認して下さい。植物の正式な名前は学名だけで、あとは愛称というか便宜上の名前と言っても過言でありません(とはいえ、日本国内で会話するためには標準の和名というのがぜひとも必要なのですが…)。さて、それぞれ学名を見てみると、すべてグループが違うことが分かります。

オオアマナ Ornithogalum umbellatum キジカクシ科
ホソバノアマナ Lloydia triflora ユリ科
アマナ Amana edulis ユリ科

このうち、アマナは花茎に対して花がひとつしかつきません(チューリップ属だった時代もあります)し、花は立ち上がらずうなだれて咲きますので、容易に区別できます。ホソバノアマナは一見似ていますが、オオアマナがかなりしっかりとした枝分かれする花茎なのに対して、ホソバアマナは全体になよなよしています。また、花被片(花弁に相当)に緑の筋が入るのも大きな識別点です。

と、念のため形態の違いを申し上げましたが、この3つは生える環境がまったく違いますので、ご覧になった場所で容易に判断可能です。まず、街中から農村の集落など、人為の影響が強いところでは、ほぼ間違いなくオオアマナです(植えなくても野生化しています)。次に、雑木林や河原など、人里の自然の
中ですと、アマナです。ホソバノアマナは、低山から山地の日当たりのよい草地に生えると、図鑑にはありますが、実際には個体数が少なく長野県の山中とか、かなり自然度の高いところでないとみかけません。図鑑やネットでは似た植物が多く出てきますが、街中で見られることはまずないものも同じまな板に載せて考えますと(楽しいのですが)とても大変ですので、どんな環境に生えるか、もぜひ参考になさってみて下さい。

435番さん

2017 05/01 23:38

うわぁ、うわぁ、こんなに詳しくありがとうございます!

学名と環境ですね。
とてもとても参考になりました。

これはもう、オオアマナで間違いないですね。
スッキリしました。

質問して本当に良かったです。
いつもありがとうございます。