ワサビノキ

ワサビノキ属 ワサビノキ
学名： Moringa oleifera

〔基本情報〕
高さ12mほどになる半常緑小高木。
樹皮は白みがかった灰色で、コルク質です。
葉は互生または対生状につく長さ25～60cmの3回羽状複葉で葉柄をもち、4～6対の小葉があります。
小葉は長さ1～2cm、幅0.5～1.2cmの卵形～長楕円形です。
気温と降水量の条件が合えば周年開花します。
葉腋から長さ10～30cmの円錐花序を出し、径2～3cmで白色～クリーム色の香りがある5弁花をつけます。
果実は長さ20～50cm、径1～3cmの鈍い三角柱状の蒴果で垂れ下がってつきます。
種子は径1～1.5cmほどの3稜がある球形で黒褐色、ふつう稜上に3枚の薄い翼があります。

〔利用〕
ワサビに似た辛みがあり、特に根は辛みが強く香辛料として利用されます。
葉や若い果実、根、花が食用にされます。
薬用にもされます。
種子からはベン油が得られ、時計油、絵画材料、香油原料などに用いられます。

〔栽培〕
増殖は実生、挿木によります。
日当たりと高温、pH6.3～7.0の中性から弱酸性で水はけのよい、砂質またはローム質の土壌を好みます。
水はけが悪いと根腐れしやすくなります。
冬越しには5℃以上を保つようにします。
水やりは過湿にならないよう注意し、春～秋は土が乾いてからたっぷりと与え、冬は乾かし気味に管理します。
施肥は春～秋に緩効性化成肥料を施します。
病虫害としてはアブラムシ、カミキリムシなどがあります。

〔備考〕
ワサビのような辛みがあることから名がつきました。